紀北町の町民アンケートの結果を見て、10~30代の78%が「住みやすい」と回答しているのに、「住み続けたい」になると70%と減少する点が気にかかる。
数年前、閉校する小学校の卒業生と話していて、校区内である母校ではなく、児童数が比較的多い学校に通わせていたという。母校への愛着も、我が子をそこに通わせないという判断も、極めて人間的であり、どちらも真実に違いない。その人だって過疎化さえなければ、我が子を母校に通わせたかっただろう。
別の取材で、都会に出たいと話していた中学生が「スタバに行きたい」と話していた。確かにキャラメルマキアートは好きだが正直3日で飽きる、という言葉は飲み込んだ。できれば町に残って、帰ってきてほしいと願うが、希望を胸に羽ばたいていく若者の背を押したい気持ちもある。この葛藤はどちらも真実だ。
ただ、住みたい町に住み続けられないと思わせるような社会は間違っている。改めて、少子高齢化と過疎化が進む社会構造に、憎悪に近い感情がある。
(R)
