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紀南抄「よみがえった温泉地の活気」

 昭和30~50年代の戦後の高度経済成長期、多くの団体旅行や新婚旅行客でにぎわった南紀勝浦温泉。和歌山県を代表する一大温泉地に、かつての活気がよみがえった。旅行会社とJR西日本が共同企画し、特急「パンダくろしお」を団体貸切の臨時列車として運行。全国各地から約300人のツアー客が紀伊勝浦駅に降り立った 。
 
 改札口の電光掲示板にも掲載されない特別列車は、新大阪駅を出発して一路、終点へ。関係者らによるお出迎え隊とともに私も、ゆっくりとホームに滑り込む列車を迎えた。満席の車内は圧巻。行先表示板に灯る「団体」の2文字にも感動した。
 
 小旗を掲げた添乗員の後ろを、団体客がぞろぞろと続いて改札を出てくる。列はなかなか途切れることはない。ハネムーンなどでにぎわった当時もこのような光景だったのだろうか。
 
 世界情勢の変動や中国との緊張関係などを背景に、インバウンド観光に頼る危うさが浮き彫りになっている。かつて日本人が憧れ、人生の節目に選んだまち。その誇りをもう一度胸に刻み、国内に向けて魅力を発信する時である。
 
【織】

      2月25日の記事

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