清掃作業は市からの依頼として受けており、今年で4回目。災害時の高所での救助活動能力の向上と高所作業の安全管理能力の再確認、「熊野百景」や「続日本100名城」にも選ばれている地域のシンボル的な存在の新宮城跡の美化を通じて、地域資源を保全することを目的としている。
高所作業を担当した職員らは、専用の装身具に命綱をつなぎ、声を掛け合いながら作業に取り組んだ。降下作業では、声で連携を取り、ロープを伝いゆっくりと降下しながら、枝切りハサミや鎌で石垣から伸びた雑草や枝を刈り落としていった。
石垣下側からは、最大8.7メートルまで伸びる3連はしごを石垣に立て掛け、安全確保に取り組みながら作業を進めていった。
市消防署の沖﨑勝己副署長兼消防防災室長は「新宮城の清掃および景観保護を兼ねた高所訓練を今年も取り組ませてもらった。安全確保と管理、声を出しての連携の可否など、環境ひとつ変わるだけで作業に大きく影響が出ることを体感することで、隊員の安全確保への意識向上や能力向上につなげることができれば」と話していた。
