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社説「台風シーズン 事前の備えを」

 気象庁によると、18日の午後だけで日本の南の海上に3つの台風が発生した。一日に3つ発生するのは異例。台風17号の中心は19日午前9時には南シナ海にあり、このまま西方向に向かって19日夜には中国大陸に接近して熱帯低気圧に変わる見込み。フィリピンの東にある台風18号は発達しながら西寄りへ進み、週明けにも沖縄の南の海上を通過すると見られ、日本のはるか南の太平洋にある台風19号は発達しながら北上し、日本の東で北東方向へ進路を変え、日本列島には近づかない予想。一方で、まだ予想には幅があり、気象庁は今後の情報に注意するよう呼び掛けている。

 9月は1年のうちで台風の発生・上陸が多いシーズン。夏と秋では日本付近の気圧配置が変化するため、台風の進路やスピードの傾向に違いが見られる。また、近年は台風本体から遠く離れていても線状降水帯による集中豪雨や竜巻の被害も散見される。台風の通り道ではないからと油断はできず、さまざまなケースを想定した備えが求められる。
 
 先日は三重県四日市市を中心に1時間に123ミリの局地的な集中豪雨が発生し、3000棟を超える住宅が浸水被害を受けたほか、中心部の地下駐車場では200台以上の車が水没した。
 
 当地方は昔から台風の通り道として、たびたび被害を受けた一方、雨に慣れている土地柄でもある。14年前の紀伊半島大水害ではこれまでの想定を超える雨が降り、甚大な被害を受けたが、月日が流れ、近年はいわゆる台風の直撃や局地的豪雨には見舞われていないことから、住民の中で危機感や緊張感がやや薄れている部分も否めない。
 
 9月は防災月間で、新宮市では先月末から今月上旬にかけて、市役所内で防災関連の展示を行い、市民に意識高揚を呼び掛けた。急に襲う地震と違い、台風の進路など気象情報は事前に入手できる。現在の予報の精度はかなり高く、かつてのように「台風がそれた」といったケースは少ない。つまり、一人一人、各家庭で事前防災に対応できる。行政が発行するハザードマップで浸水や土砂崩れの危険箇所、避難場所や経路などを調べるとともに、非常用品持ち出し袋も今一度確認しておきたい。備えを繰り返すことが被害防止につながる。
 

      9月19日の記事

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