寿司とかけて新聞と同じと解く、その心は、どちらも新鮮なネタが大切。本稿もネタ不足に悩むこともあるが、今に限っては、県知事選や石破首相の辞意表明と重要な政治情勢が多々ある。ただ、それらを放っておいて、湯浅京己投手と阪神優勝を書きたい気持ちが抑えられない。
優勝を決めた試合での緊急登板から勝利投手といい、2年前の日本シリーズの勝利といい、阪神の歴史に名前を刻み続けている。本当に華のある、何かを持っている投手。WBCメキシコ戦といい、先の日本シリーズの〝湯浅の一球〟といい、ここ一番で頼りになる投手。一昨年の優勝では貢献できていない悔しさを語っていたが、難病から復帰した今シーズンで晴れただろう。
ほかのチームもクライマックスシリーズをかけて負けられない試合が続く。中日で頭角を現している石伊雄太捕手との直接対決は惜しいところで噛み合っていないが、もしクライマックスシリーズで初対戦がかなうのなら最高だ。西武の上田大河投手との対戦も来シーズンはぜひ見たい。
(R)
