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紀南抄「にぎやかな冬の夜空」

 日が沈んで辺りが暗くなるころ、東の空から1つのきらめく星が昇ってくる。その正体は太陽系最大の惑星・木星。今はマイナス2.8等の明るさで輝き、一晩中見ることができる。そして12月8日に、天文学で「衝(しょう)」と呼ばれる瞬間を迎える。太陽系の天体が地球をはさんで太陽とちょうど正反対の位置に来ることで、最も大きく、明るく美しい姿を私たちに見せてくれるという。
 
 12月中旬には火星が赤く存在感を増し、明るい月との紅白の共演も見られそう。その2か月後には、宵の明星・金星が夕方の西の空で最大光度を迎える。明るい星がたくさんまたたき、冬の夜空はにぎやかだ。
 
 先日、本当に久しぶりにきれいな星空を見た。街灯もない真っ暗闇の中、天上に散りばめられた星が今にも降ってきそうだった。「満天の星」という表現がぴったりで、思わず感嘆の声が漏れた。天体にはまったく詳しくないので、木星も火星も見つけられなかったが、冬の星座・オリオンだけはしっかりと確認した。
 
【織】

      11月25日の記事

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