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紀南抄「パリからロスへ」

 17日間の激闘を終えて、パリオリンピックが閉幕した。当初の予想に反して、日本人選手が活躍し、金メダル20個を獲得。自国開催だった東京五輪に続くメダルランキング3位の大健闘だった。
 
 選手の数だけ、さまざまなドラマがある。どのドラマもすばらしいものである。私が最も印象に残ったのは、スケートボード男子ストリートの堀米雄斗選手の金メダル。前回の東京に続く連覇だったが、ここまでの道のりは決して平坦ではなかった。
 
 10代の若手が台頭し、オリンピック出場さえも危ぶまれる中、最終予選で大逆転して3枠目に滑り込み。王者だけが感じる半端ないプレッシャーがあったのだろう。五輪選考レースを「地獄だった」と振り返り、精神的な苦痛を語っていた。このような状況から恐らく、連覇を期待する人はそう多くなかったと思うが、オリンピックでも最後の最後で大逆転して優勝した。
 
 日課だったテレビでの観戦がなくなり、早速オリンピックロスになっている私。SNSでは「次のロス五輪まで五輪ロス」とうまいこと言っている人もいる。
 
【織】

      8月14日の記事

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