気象庁は8日、日向灘を震源とするマグニチュード7・1の地震が発生したことを受け、南海トラフ沿いの地震に関する評価検討会を開催。「南海トラフ地震の想定震源域では、大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられる」として、南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表した。「今後の政府や自治体などからの呼びかけ等に応じた防災対応をとってください」と呼び掛けている。
気象庁によると、日向灘では地震活動が活発な状態が続いており、ひずみ観測点ではこの地震に伴うステップ状の変化が観測されているという。また、今回の地震は、南海トラフ地震の想定震源域内における陸のプレートとフィリピン海プレートの境界の一部がずれ動いたことにより発生したモーメントマグニチュード7・0(Mw)の地震と評価した。
世界各地の大規模地震の統計データー(1904年~2014年)では、(Mw)7・0以上の地震が発生した同じ領域でMw8クラス以上の地震が7日以内に発生する頻度は数百回に1回程度あり、検討会は「大規模地震の発生可能性が平常時に比べて相対的に高まっていると考えられる」と結論付けた。一方で気象庁は「特定の期間中に大規模地震が必ず発生するということをお知らせしているわけではない」とも説明している。
東紀州地域の防災担当者は「通常の生活を送りつつ、非常持ち出し品や避難場所、ルート、備蓄など、普段行っている防災対策の確認をお願いしたい」と話していた。
▽内閣府防災情報のページ
「南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!」
「南海トラフ地震臨時情報が発表されたら!」
https://www.bousai.go.jp/jishin/nankai/rinji/index.html