パーティー券の裏金問題をきっかけにして議論が進んだ政治資金規正法の改正案が成立した。「一歩前進」か「抜け道が多い」のか。そもそも法律の趣旨を議員がしっかり尊重すれば、裏金問題は起こらなかったし、岸田首相のパーティー疑惑もなかった。「適正に使用してしっかり公開する」という趣旨を守ることが大切。肝に銘じてもらいたい。
「有権者が投票する人を選ぶ参考にする」という趣旨から外れた行為でも〝合法〟のため、「合法なら何をしてもいい」と考える人が起こしているので、今の都知事選の掲示板を巡る騒動。選挙が終わった後、早速法律改正を図るべきだが、現状、候補者と全く関係のないポスターを張った人物と許可した候補者を器物損壊罪に問えないものか、と考える。
建設残土の運び込み問題が再発している。三重県の条例で言えば、規制されない「3000平方メートル未満かつ高さ1メートル以下」の残土を、近隣に2か所以上作るという〝脱法〟を見過ごしてはならない。毅然とした対応が必要だ。
(M)