県内の市町別の外国人住民の割合が興味深い。木曽岬町の10.42%が図抜けていて、北勢はだいたい2~4%、県南部の多くは1%前後といったところ。紀北町の2.80%は近隣市町と比べて高く、外国人実習生の受け入れを積極的に進めてきた結果が数字に表れている。
紀北国際交流協会が来月から毎月2回、日本語教室を開く。住民がボランティアでサポーターとなり、マンツーマンで行う形式。この取り組みが実現できれば、日本語教室空白地問題の解決策のモデルケースになり得る。
労働力が枯渇する過疎地では、外国人材の確保は生き残るための必要条件であり、共生のための受け皿を率先してつくるのは理にかなう。双方向の異文化理解の促進、住民との交流の場にもなる。
教室前の研修では「あいさつしてくれる外国人の家から料理のにおいがする。その料理が気になっている」という意見があった。日本語教室だけでなく、地域のイベントで料理を提供し合うような交流のアプローチも可能ではないか。
(R)