先日、母校の新入生向けのクラブ紹介を取材させていただいた。私が在校していた約30年前と比べると、少子化や過疎化で生徒数が激減しており、もちろんクラブ数も少なくなっている。当時はサッカー部、野球部、ソフトテニス部、バレー部などのほか、陸上部や剣道部など多くの運動部があり、たくさんの部員がレギュラー目指して切磋琢磨していた。また文化部でも、家庭部や合唱部など複数の選択肢があり、放課後は学校中がにぎやかだった。
近年、部活動をめぐる環境は厳しい。生徒数の減少や地域のクラブチームへの所属などにより、部員不足で近隣校との合同チームで大会に出場するクラブもある。そんな中でも生徒たちは、一生懸命練習に汗を流して頑張っている。
私の所属していた母校の部活は、人数は少ないもののまだ存続していた。ユニフォームは当然新しいデザインになっていたが、赤いパンツだけは変わっていなかった。当時の1年生がはくことを許されなかった憧れの「赤パン」。伝統が継承されていることに大変感動し、OGとして誇りに思った。
【織】