リニア中央新幹線の2027年開業が延期となった。元々その10年後には東京ー大阪間の全線開業が予定されており、亀山市内に三重県駅が設置される計画となっている。
空港も新幹線の駅もない三重県に大きな鉄道交通の要所ができる。計画によれば、東京から三重県まで2時間50分かかっていた移動時間が約1時間になるという。
大阪と奈良市付近を通過するルートを考えれば、関西からの交通の便も良くなる。亀山と紀伊半島南東は紀勢本線で結ばれており、関西方面から鉄道でのアクセスは改善される。少なくとも、本紙地域においてはマイナスとなる要素は見当たらない。
地政学や交通経済学があるように、まちづくりや経済は交通網と関連がある。交流人口の増加はこの地域の重要な課題であり、誘客や輸送の面からも交通アクセスの利便性はまちの活性化の可否に関わる。リニア開通に向けてダイヤなどの再編の可能性は十分に考えらえる。リニア開通後の観光誘客プランの青写真を今のうちに描いておくことも必要だ。
(R)