紀北町の来年度の当初予算が可決され、人事異動が発表された。当初予算は合併後2番目の大型予算となったが、人件費の増大が影響したという印象。課長級の異動は5人とそこまで多くはないが、課長補佐・主幹級は女性2人の昇格を含めて21人とかなり動いた。
防災の要の危機管理課は課長と課長補佐が変わる。防災対策は住民や自治会などを巻き込んでいかなければならず、施設の老朽化や防災対策の進化など、危険性の予見と対応、細やかな調整、防災知識のアップデートが要求される。
熊野古道世界遺産登録20周年を控えた商工観光課は課長補佐の追加があり、観光を担当してきた職員の入れ替わりが見られる。熊野古道だけでなく、夏季の銚子川のオーバーツーリズムへの対応、城ノ浜や魚まちなどの活用など観光面は課題が多く、伸びしろも多い。
懸案だった広域ごみ処理施設計画の推進へ一定の目処が立ったと見ている。
懸念すべきは路線バスがコロナ禍で利用者減少が予想以上に進んでいる点。公共交通は来年度の重要な課題となる。
(R)