紀北町議会の一般質問で、半世紀で人口が倍増している長野県南箕輪村の取り組みの紹介があった。興味深かったので調べてみると、交通アクセスもよく近隣市町にはエプソンやオリンパスなどの工場があるが、村内の就業者数も決して少なくない。誘致に成功した信州大学農学部キャンパスの存在も大きく、先行してきた子育て支援や老人福祉の推進が奏功した、と評価できる。
子育て支援による人口増加の成功例として兵庫県明石市が挙げられるが、隣接する神戸市、さらには大阪市のベッドタウンであり、手厚い子育て支援で人口流入に成功した、というべきか。
人口を増加させるためには雇用と子育て支援が両輪だが、本紙地域のような過疎が進む地方では雇用の維持拡大こそ難問。尾鷲市では、おわせSEAモデルでは国市浜公園整備事業が進むが、産業振興こそ最重要課題のはず。大型製材工場誘致も成功させなくてはならない。地域活性化の機会は限られる。雇用の維持拡大に向け知恵を絞り、手を尽くさなければならない。
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