和歌山県と三重県の公立高校で1日、卒業式が挙行された。保護者や在校生らに見送られながら、卒業生は3年間過ごした学び舎をそれぞれ後にした。別れは寂しく悲しいものだが、その先の新たな出会いを楽しみに、これからの人生を歩んでいってほしいと思う。
その中の1校の卒業式におじゃました。広い体育館に整列して並べられたいす。ピンと張った厳かな空気。もう25年も前になるが、私もこの中にいたんだなあと懐かしく思う。
それほど充実した3年間ではなかったけれど、地元を離れる子が多かったので、ああ今日で本当に会えなくなるのだと、最後のホームルームが終わった教室でみんなで大泣きした記憶がある。同時に、都会での新しい生活にワクワクドキドキして楽しみで仕方なかった気がする。
コロナ禍で満足に学校生活を送れなかった分、卒業生には思いっきり新生活を楽しんでほしいと思う。進学、就職などで当地方を離れる生徒も多いが、都会で培った経験を持ってぜひ地元に帰ってきて、若い力で地域を盛り上げていってほしいと切望する。
【織】