今年の元日特別号で、生節や干物を製造する家業を継ごうとしている若者をとりあげた。
彼を元日特別号で取材するのは2回目。前回は5年前の尾鷲高まちいくで、先生からの推薦でインタビューをした2人の高校生の一人だった。親から「家業をつがないでほしい」と言われたこと、自分が継ぐと宣言した話が強く印象に残っていた。だから昨年eスポーツ教室のボランティアとして見かけた時、取材を申し込んだ。
改めて話を聞くと、飄々(ひょうひょう)としながらも家業や地域に対する愛着を隠せていないのが、変わっていない。
話していて、一筋縄ではいかない産業振興、人口減少が進む地域の先行きなど、不安があがった。それでも「まちをなんとかしたいと思っている人が多い」「家業を企業化して雇用を生み出したい」「生まれ育った東紀州に孝行がしたい」と希望がこぼれた。
記事をまとめた後、見出しをつけ直した。まず「ふるさとで」と書き、推敲して「夢は止まらない」と続けると、ようやくしっくりときた。
(R)