尾鷲市水道料金審議会が2日、加藤千速市長に34.6%の値上げ改定を答申した。市は、来年4月検針分から適用することを目指し、12月議会に関連議案を提出したい考え。
中部電力三田火力発電所が撤退して大口需要が無くなったことに加え、人口減少が今後も続く。水道使用量が大幅に増える要素はない。一方で、原料となる水が豊富にある土地柄ながらも、コストをかけて水道水を作っている以上、無駄遣いを推奨することもおかしい。
老朽施設の更新と大規模地震に備えた水道管などの耐震化は計画的に行わなければならない。厳しい財政運営が見込まれる上、市本体の住民税収も将来的には減少するのが確定的。今引き上げて少しでも体力をつけておくことが必要な状況。
仮に答申通り改定がされても、水道料金は全国平均の8割ほどというが、大幅アップであることは間違いない。しっかりと住民に説明し、納得してもらう必要がある。市長懇談会が終わったばかりだが、水道事業の現状説明会があってもいい。
(M)