クマによる被害といえば北海道が思い浮かぶが、近年は全国各地でツキノワグマによる人身事故が多発している。今の時期は、冬眠の準備で活動が活発になっており、エサを求めて人里に下りてくるケースもあるという。
最近テレビで、遭遇した子連れの母熊と格闘する映像が放送されていた。執拗に襲い掛かってくる母熊に対し、大声をあげながら落ちていた木の棒で応戦。幸いその人は数か所ケガをしただけで済んだが、一歩間違えれば死亡事故になった可能性もあったと思う。
環境省によると、今年4月から9月までのクマによる被害者は過去最悪のペースだったという。今年はドングリなどが不作という見通しがあり、10月の被害総数はさらに増えることも予想される。
私たちも他人事ではない。先日は三重県の尾鷲市や紀北町でクマの目撃情報があり、近隣住民を不安にさせた。キノコ採りやハイキングなど、秋には野山に入る機会が増える。遭遇しない対策に加え、撃退スプレーの携帯やヘルメット着用など、万が一出会ってしまった場合の備えもしておくことが必要となる。
【織】