紀北町が20、30代の若者が交流する会を開いた。第3次総合計画に若者の声を組み入れることを目的とした企画だが、参加者が出した意見になかなか面白いものがあった。
ポイント制の地域交流促進は今どきの発想だが、今後町政にアプリが導入されていけば技術的には可能になる。燈籠祭では受け入れ体制の維持と拡大は喫緊の課題で、パーク&ライドは導入する余地がある。特産品を活用した防災食はふるさと納税で評判を呼ぶ可能性もある。タイムアタック制の防災訓練や親子キャンプによる防災学習はコンテンツ化すれば観光資源の一つにもなり得る。どれもこれも、普段から地域のことを考えているからこそ、具体的な意見として出てくる。
集まったアイデアもすばらしいが、町に住む若者がつながるきっかけをつくるという意味でもこの企画の意義は大きい。高齢化が進む中、同世代が交流することで切磋琢磨し、新たな可能性を見いだしてほしい。地域活性化の芽を育てるためにも、今後もぜひ継続してほしい。
(R)