昨年度、紀北町は企画課のデジタル社会推進係、福祉保健課の健康づくり係の2つの部署を新設した。
健康づくり係は先月から脳かつ教室とeスポーツ体験を開始した。自治体がeスポーツを認知症予防対策として導入する例はまだ少ないが、「認知症予防には集まることが大切。これまでの健康教室で来なかった人が来てくれれば」という狙いは一理ある。
今月から一本化された公式ラインは予想以上に凝っていて、特に避難所や河川のライブカメラの検索、ごみ出しチャットボットの使い勝手がよい。デジタル社会推進係はデジタル田園都市国家構想を中心に担当者に話を聞く機会は多かったが、なかなか住民向けの施策は見えづらかったという印象。高齢者が多い地域でどれだけデジタルの恩恵をアピールできるか、積極的な取り組みが今後も必要。
両者とも担当者が意欲的に取り組む姿を見てきたが、それでも目に見える結果が出始めるのに1年半かかった。花が咲き、実を収穫するために、少し待つことも重要なのだと改めて思う。
(R)