先だって三重県が、大規模災害時の安否不明者、行方不明者などの個人情報の発表に関する指針を公表した。住所を知られないよう手続きをしているような場合を除き原則、氏名、住所(大字名まで)、年齢を公開する。国の方針と同じものだという。
助ける必要のある人が、そこにいるか、いないかというのは、救助活動を円滑に行うために極めて大切な情報。例えば土砂崩れに複数の住宅がのみ込まれたとする。救助活動にあたる消防団員や警察、自衛隊などは当然、全員を無事に救出したい。別のところで無事で、そこに「いない」のが分かれば、他の場所で活動できる。
ハワイ・マウイ島の山火事で、当局が安否不明者385人の氏名を公表したところ245人の無事が確認されたという。非常に大きな成果と思う。
報道機関として災害時に欲しい情報は多い。行政機関も住民に伝えたい情報がたくさんあることと思う。通常通り新聞を発行・配達できる分けではないが、万一の時には少しでも早く復旧・復興できるような情報を届けていきたい。
(M)