夏休み期間中、他地域の高校生や大学生が地域課題の解決を目指す取り組みがいくつかあった。実現可能かはともかく、若者、よそ者の視点というのは、地域住民にとって新しい発見となる。そしてもちろん、この地方を訪れる若者も多くの刺激を受けることだろう。
ある大学教員のエッセイによると、夏休みは研究活動に多くの時間を割ける貴重な時期であるらしい。確かに、大学で講義があれば地域に入ってじっくり活動するのは難しい。
地域にどう観光客を呼び込むか、1次産業の活性化、防災、過疎・高齢化対策、新しい教育の実践など、この地域で学べるテーマは多い。
尾鷲市や紀北町は、都市部の若者にとって〝遠い〟場所である。例えば、観光で伊勢まで来たことがあっても、尾鷲や紀北に来る機会はない。このような活動の場に選ばれること自体、関係人口づくりになる。
研究活動の場としてつながりが深まれば、市民講座を開いてもらったりできるかもしれない。継続して来てもらえることに期待したい。
(M)