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社説「一般質問で見えた議会の課題」

 4月の改選で新人議員6人が誕生後、初めての定例会となった新宮市議会。"新たな風"として注目される中、今定例会の一般質問には新人4人を含む10人が登壇し、市の諸課題について当局と論戦を交わした。

 本紙では一般質問について、質問と答弁の要旨を掲載している。以前は均等な分量に調整していたが、昨年から各議員の質問時間や内容を踏まえて記事を作成するため、議員間で分量が異なっている。一般質問では、議員があらかじめ通告した内容を質問し、当局が答弁するという流れだが、答弁に対してさらに深掘りして再質問したり、参考事例などを挙げて提言を寄せたりしながら論戦を展開していくのが議員本来のあるべき姿ではないか。形式だけの質問・答弁のやり取りなら、議場でなくとも普段市役所内でできること。今回、初登壇となった新人議員は、早く議会の雰囲気に慣れ、市民の代表として、当局と是々非々の議論を行うような姿を期待したい。
 
 今回の一般質問ではベテラン議員が、元女性市議が国家賠償法により損害賠償請求を市に求めた判決が最高裁で確定したことに伴い、賠償金を支払った市から原因者である自身に求償請求された件について持論を展開したが、一部で不適切と思われる発言もあった。お手本であるべき公人の発言とは信じがたく、また、これを問題視することなかった議長も資質が問われるのではないか。22日の本会議では、議員定数削減などを議論するための特別委員会の設置が議員発案で決まった。提案者は議会に対する市民の関心が薄れていることを危惧していたように、改選前には「市民不在の議論」と揶揄(やゆ)されることもたびたびだった。特別委で市民のための議会の在り方についてしっかりと議論する必要がある。
 
 一方、那智勝浦町では現在、町議選が行われている。今回から定数1減の11に対して14人が激しい選挙戦を展開。25日には新議員11人が決まる。町では、コロナ禍での新たな観光、防災減災対策、ゼロカーボンシティに向けた事業などを積極的に進めており、議会も両輪となって取り組む必要がある。現職6人が引退し、改選後は顔ぶれが大きく変わる。新議員には高い意識で臨んでもらいたい。
 

      6月23日の記事

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