ある朝、スズメバチが家の中に入ってきて、起きがけに格闘するはめになった。ハエ叩(たた)きを右手に、ムカデやゲジゲジ用の冷凍スプレーを左手に持って静かに近づき、シューっとひと吹き。幸い、その一撃で弱ったため殺虫剤でとどめを刺した。
夏から秋にかけ活動が活発になり、刺される危険性が高くなるスズメバチ。ドローンのような重低音の羽音は、聞くものを恐怖に陥れる。スズメバチに刺されることによる死者は、毎年20人前後にもなるという。先日も、河川敷で除草作業をしていた男性が刺されて亡くなったというニュースを見た。
ハチの巣が低い場所に作られる年は、台風が多いという言い伝えがある。私たち人間には感じることのできない何か予知能力を持っていて、風の影響を受けやすい高い位置に巣は作らないのだろうか。また、厄除けや子孫繁栄の象徴などともされ、家にハチの巣ができると縁起がいいとも言われているらしい。軒下に作られたら、すぐに駆除してしまいたい気がするが。いずれにせよ、これから攻撃性を増していくスズメバチには要注意。
【織】