阪神タイガースの湯浅京己投手が1軍に復帰し、踏ん張りながら無失点を続けていたが、3日のロッテ戦で39試合ぶりに失点した。マウンドでは感情を表に出す方だが、帽子を叩きつけて悔しがる姿を見て、胸が苦しくなった。
地元出身の選手ということで、阪神のニュースを追いかけ、野球中継もまた見るようになった。コロナ禍で明るいニュースが少なくなった中、あの堂々とした投球に、どれだけ励まされてきたか。オールスターの直球勝負やWBCの奪三振にはしびれた。
8日には逆転本塁打を浴びて今季初黒星を喫し、クローザー交代を示唆するような言葉もあったが、11日には1点差を守りきり今季8セーブ目を挙げた。抑えた後の笑顔を見て、空が晴れたような気分になった。
湯浅投手は敗北した後、投げ込みして調整して復活のセーブをつかんだ。あの投球に、どれだけの苦悩と努力があるのかと思うと、応援に力が入る。感情が揺さぶられっぱなしではあるが、この幸福ができる限り長く続いてくれれば、と願う。
(R)