尾鷲市の自然体験教育が前に進んでいく。今年は、矢浜小で「そと育」、輪内中で「ふるさとキャリア学習」が行われており、小中学校でこれまでのプログラムを一旦まとめているようにもとらえることができる。
そと育は、山育、川育、海育の「おわせ育」3点セットを統合したもの。題材をしぼって1分野ずつ試行し、他の学校や学年で実施しており、プログラムの標準化が順調に進んでいる。尾鷲市内で完結できる体験メニューであれば、市内観光や教育旅行のモデルケースにも転用できる。
輪内中は農林水産業に焦点を当てたキャリア教育に取り組む。内容を見ると、有機農業や養殖漁業など、地元で今後注力していくものを採用しているといった印象。
取材していて、自然の中だと子どもたちの様子が変わる、という実感がある。話を聞くと、反応が早く、対応が柔軟になり、言葉の表現の幅も広くなる、という印象。このメカニズムが証明できれば、市外の子どもたちを誘客できるようなプログラムがつくれるのでは、とも思う。
(R)