アカウミガメの繁殖シーズンが始まり、当地方の海岸沿いでも、清掃活動やパトロールなど準備を整えて、ウミガメの上陸産卵を心待ちにしている。
長寿の象徴とされるカメ。リクガメの方が長寿の傾向があるが、ウミガメの寿命も100年ほどの長生きであると推測されている。生態は謎に包まれている部分も多いが、長生きの理由は、代謝が低いために老化が緩やかであるからという。そして天敵が少ないこと。成長してある程度大きくなると、硬い甲羅に守られて、サメやシャチなどの大型生物以外に捕食されることが少なくなる。
しかし、小さいうちは外敵がいっぱい。卵はカニや鳥などに狙われ、高波にさらわれる危険性もある。子ガメのうちは魚などに食べられる。成体になるのはほんのわずか。絶滅が危惧されている今、やはり人の手による保護活動は必要だと思う。私たちにできることは、ウミガメが安心して産卵できる環境を作り、子ガメを無事に海へと帰すこと。そして大きくなって、また私たちの海岸に戻ってきて、ずっと命をつないでいってほしい。
【織】