ここ数年、教員不足という話を聞くようになった。教育委員会の会合を取材した時も「非常勤講師が集まらない」など、何度か話題になった。全国には影響が出ている自治体もあるという。
東京都では、新学期が始まる4月7日時点で約80人の欠員があり、前年同期より約30人増えていたという。文部科学省の調査では、一昨年度当初、全国で1218人の欠員があったという。
人事異動の資料をみると、再任用教員が非常に多い。今後の少子化を考慮すると、正規職員の採用数を増やせないという事情があるのだろうが、現在の人員不足とは別に、将来の教員の年齢構成がいびつになる懸念がある。
非常勤教員の確保については、免許の更新制度も影響しているという議論がある。免許が失効して「手伝いたいけど手伝えない」こともあると思う。更新制度自体も、必ずしも評判は良くないと聞く。
一般公務員に比べて「働き方改革」が遅れていると言われる。子どもたちがしっかりと学べるように、制度改正を含めて取り組んでもらいたい。
(M)