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貴重な史料を多くの人に 尾鷲市郷土室 ミニ企画スタート

初回はブリ取り上げる
 
 尾鷲市中村町の尾鷲市立中央公民館1階の郷土室で17日から新企画のミニ展示が行われている。第1回のテーマは「ブリと尾鷲」。史料2点と解説のチラシを設置している。担当する学芸員の脇田大輔さんは「月1回ペースでの展示を目指したい」と話している。

 これまで常設展示と年2回ほどの企画展示を行っているが、貴重だが本市の歴史解明に直結しないなどの理由から、紹介しづらい史料も多く、「普段日の目を見ない資料も多くの人に見てもらいたい」と取り組むことにした。1メートル四方ほどのスペースで1、2点の史料を紹介する。

 今回は、江戸時代中期の1697年刊行の本朝食鑑(ほんちょうしょくかがみ)と、後期の1799年に刊行された日本山海名産図会(ずえ)を取り上げている。尾鷲への言及はないが、本朝食鑑では「丹後産が上品で越中産がこれに次ぐ。その他の産地は、両地域には及ばない」と紹介されており、日本海のブリが当時から〝ブランド〟だったことが分かる。図会には、当時のブリ漁の様子が描かれている。

 解説チラシはA4判で、江戸時代には紀州藩のあちこちで漁獲されていたこと、明治時代になって尾鷲のブリが県内で注目されるようになったことなどを紹介している。

 市教育委員会生涯学習課は「図書館や中央公民館にお越しの際に、気軽に立ち寄ってほしい」と呼び掛けている。

      4月18日の記事

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