中部電力尾鷲三田火力発電所の跡地活用は、中電が計画していた木質バイオマス発電所の設置が取り止めになった。6日に開かれたおわせSEAモデル協議会で報告があった。理由は鋼材価格の高騰ということで、初期投資費用が上昇し採算が見込めなくなったとの説明。
現状、円安と資源高の影響を受けているが、円安についてはおそらく揺り戻しがあると考えられる。様子見という判断も考えられる中での見送りの決断。中電のシーモデルへの関わりの本気度が疑われても仕方ない。
木質バイオガス発電から得られる熱を中心とした「地産地消エネルギー」で、「新たな産業・サービス」を創出し、地域活性化に寄与することが、事業の大きな柱。商工会議所が取り組んでいるバナメイエビの陸上養殖は、水温維持に発電所の排熱利用を当てにしている。中部電力は新たな熱源の必要性への配慮は示しているが、基本方針の見直しが必要となる事態。
同事業が尾鷲再生の鍵になるのは間違いない。早期に打開策が示されることを期待する。
(M)