専修学校や各種学校の優秀卒業生の市長表彰が先日、新宮市役所であった。萩原きもの総合学院と新宮料理学院の生徒5人が表彰を受け、さらなる技術向上に向けて気持ちを新たにした。
人間の生活の基礎である「衣食住」。日本では特に戦後のライフスタイルの変化とともに、随分と移り変わってきた。
まず衣に関しては、洋服の普及により、日本の伝統衣装である着物を日常的に着る機会はほとんどなくなった。近年はファストファッションの流行で、親から子や孫へと衣装を大切に受け継ぐ習慣も少なくなってしまった。
食の分野においても、スーパーなどの惣菜購入や外食が増えて、家庭料理離れが進んでいる。女性の社会進出に伴い、料理にかける時間が少なくなっていることも原因だと思う。レシピ検索では、「簡単」や「時短」が人気ワードだ。
着物姿は優雅で美しい。丁寧に作れば高級食材を使わなくてもおいしく仕上がる。せわしない現代でゆとりを持つことは難しいが、週1回学校に通う時間を作って、生活の屋台骨である衣食住について見直すきっかけを作るのもいいなと思う。
【織】