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社説「間もなく身近な選挙戦始まる」

 今年は4年に一度の統一地方選の年。本紙エリアでは、今月31日(金)に和歌山、三重両県の議員選が告示され、10日間の選挙戦がスタートする。投票日は4月9日(日)。和歌山県議選の新宮市選挙区(定数1)は過去2回、無投票が続いていた。2月の立候補予定者説明会では現職陣営のみの出席だったことから、3回連続無投票の空気が流れたが、その後、元新宮市議の新人が名乗りを上げた。4回目の当選を目指す現職と、市議としての政治経験豊富な新人との一騎打ちの様相。新宮市選挙区では12年ぶりの選挙戦となることから、市民の機運は徐々に高まっていくだろう。東牟婁郡選挙区(定数2)は今のところ現職2人以外に立候補の動きはない。

 一方、三重県議選はこれまでの熊野市・南牟婁郡選挙区(定数2)と尾鷲市・北牟婁郡選挙区(定数2)が合区され、東紀州選挙区(定数3)として争われる。現職4人のうち、1人が引退を表明し、残る3人が立候補の準備を進めている。新人の表立った動きはなく、合区となって初の選挙は無投票の可能性がある。
 
 統一地方選後半は、4月16日(日)告示、同23日(日)投開票で新宮市議選(定数15)が行われる。先日の立候補予定者説明会では現職10人、新人6人が出席し、その後新人1人が関係資料の配布を受けたことを市選管が明らかにし、現在のところ17人が立候補の準備を進めている。
 
 前回4年前の改選以降、現職議員のうち一昨年の市長選立候補に伴い1人が辞職、同じく1人が自動失職、昨年2月に長期休養中だった1人が辞職した。そして今期で引退するのが3人。この6人のうち、政党所属の1人を除く5人が前回獲得した得票数を合わせると5000票以上になる。今回の市議選はこの5000票の行方が一つの注目点ではないか。
 
 以前のように引退に伴って自身の後継候補を立てるという流れが薄れ、この5000票は浮動票に近いものとなる。現職は前回獲得した得票を固めつつ上積みを目指し、新人はとにかく顔と名前を周知してもらうためにチラシを配布したり、地道にまちを練り歩いたりしている。
 
 ここ最近の選挙で投票率の低下が続く中、最も身近な選挙と言われる今回の県議選と市議選でどれだけ市民の関心を集められるか。各陣営が前哨戦と言える告示までの後援会活動に力を注ぎ、市内全体が選挙ムードに包まれれば、投票率も上がるのではないか。
 

      3月17日の記事

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