紀北町議会選挙を見ていて、地方の政治家とは難しい仕事である、と改めて思う。規模の小さな自治体では報酬が恵まれているとは言い難く、地域のためを思ったはずの主張が評価されなければ職を失う可能性もある。地域への愛着がなければ志さない仕事であり、有権者に選ばれることもない。議員の言動や行動は、まさしく町民の鏡といえる。
紀北町の議会は来月から新体制になるが、まずは広域ごみ処理建設計画の議論が大きな課題になるのではないか。これまでもごみ問題のあり方や処理方式の是非でかなり意見が割れており、その根底には環境保全の高い意識がある。
町はスーパーシティやデジタル田園都市などの国家戦略を後押しにデジタル化推進の旗を振っているが、お年寄りがなじめるのかという課題がある。議会がICT化を進めていく中、議員が利用しにくいシステムは住民が活用できるはずもない。議会のICT化にデジタル化推進のヒントがあるのではないか。
地方はどこも過疎化が進み、希望を持ちにくい時代がまだ続く。選良の方々にはこれからも町を明るくするような提案と議会運営をお願いしたい。
(R)