輪内中の2年生と台湾の小学6年生が画面越しにやりとりしているのを見て、すばらしい授業だと思った。英語能力が同程度で相手が年下だったこともあり、輪内中の生徒がよく準備し積極的な姿勢で臨んだことが好印象。オンラインで海外の子どもたちと交流し、発表用のプレゼンシートも自分たちで作る。ひと昔前では考えられないほど有意義な授業が展開されている。
この授業は、賀田小と輪内中の〝9年間カリキュラム〟が構築されたからこそ実現したもの。尾鷲市はほかにも豊かな自然環境を生かした体験学習のメニューも増やしており、これらは意欲を持ってスキームをつくれば、現場の熱意のある人が活用し、子どもたちの成長に寄与する好例だといえる。
日本全体として観光立国を掲げて海外からの観光誘客が推し進められていることを考えれば、本紙地域は豊かな自然を生かした観光振興をどのように進めていくかが課題となる。その担い手として地元の自然に親しみ、海外の観光客に物怖じせず対応できる人材が必要不可欠となる。先のような取り組みを重ねていくことが、将来的な地域のビジネスの担い手を育てることにもつながる。
(R)