この地域の観光業の活性化のためにも、自然を生かしたアウトドアレジャーの動向を分析することは重要だが、天候や休みの日程など不確定要素が多く単純な比較が難しい。さらに新型コロナウイルス感染症の影響が加わって判断し辛いケースが多い。
今夏の銚子川の入り込み客数を見ると、昨年より微増といったところ。ただ昨年は盆時期が悪天候に見舞われた上にコロナの拡大で8月下旬に駐車場を閉鎖し、一昨年と比べると4割減の状態が2年続いた。ただ、有料駐車場の収入は昨年より4割増しになっており、全体の客数は変わらないが収益は上がった、ということになる。確かに権兵衛の里の駐車場付近の遊泳客は増加しているが、駐車場が満車になった日は盆時期の3日間だけで、過剰に集中した、とも言い難い。
天候のことを考えると入り込み客数はもっと伸びても良かったが、単純に客が多く集まれば良いという話でもない。受け入れ態勢を越えた集客は地元住民にとっては負担でしかなく、将来的な観光業の発展に禍根を残しかねない。銚子川という財産を活用し、地域へ還元する仕組みづくりをこれからも考え続けていかねばならない。
(R)