熊野尾鷲道路のII期工事区間開通から1年が経過した。今年は移動の自粛などの呼び掛けはなかったものの、新型コロナウイルス感染症の影響で、帰省や夏の行楽のための移動がまだ抑えられていたが、尾鷲への入り込みにどう影響が出るのか。国土交通省などの交通量調査の結果を待ちたい。
参考になるのは、県がAIカメラで観測している、尾鷲北IC付近の通行量。昨年は開通前後の1週間比較で、平日が小型車は27%減、大型車は46%減。土・日曜日は小型車が34%、大型車が48%それぞれ減少していた。同じ調査で、8月15日から21日は、前年と比べて平日で小型車が13%増、大型車が4%減、土・日曜日は小型車が9%増、大型車は7%減という結果が公開されている。全体的に、尾鷲市街地を通る車が減る中で、この期間に限れば去年より入り込みがあったと読める。
コロナ禍が収まった後の活気にどうつなげるかが課題。第2ヤードへのグランピング場の進出は明るい話題だが、市全体への波及がほしい。「尾鷲近辺へ行くなら○○へ行かなきゃ」「○○を食べて帰らないと」というような場所や名物ができることを期待する。
(M)