三重県は5日、新型コロナウイルス感染症に関し「BA・5対策強化宣言」を行った。期間は21日までの17日間、愛知県、岐阜県と連携し、医療現場のひっ迫の阻止を図る。
要点は、重症化リスクの高い高齢者や基礎疾患のある人に感染を広げないこと。一般的には適切なタイミングでマスクを使うこと、黙食、換気の徹底を呼び掛け。高齢者などやその同居家族には「感染リスクに注意して行動を」と呼び掛けた。
これらの対策はこれまでも各自が行ってきたと思う。宣言が出ても、外出自粛や飲食店の営業時間制限などの際立った対応もなく、「これ以上どうしろというのか」というのが多くの人の感想ではないか。自衛で、人の多いところに出掛けるのを控えるようになるなら、形を変えた自粛のお願いでしかない。
福祉施設や病院の関係者らの中には、感染を懸念して「旅行にも行けない」という人もいる。当面、感染拡大を阻止することは必要だが、今回の宣言が実効性があるのか疑問だ。
旧盆の帰省、行楽期を迎える。人の移動が盛んになり、感染者の多い都市部に住む人とも会う機会が増える。しっかり自衛して乗り越えたい。
(M)