「夏休みの期間が長くないか」と驚いた。私は北海道札幌市の出身なのだが、小学校の夏休みは20日余りだったと記憶している。調べると今年は25日間だった。それが今月20日に終業式の取材をさせてもらい仰天。東牟婁郡の小中学校の今年の夏休み期間は、41日もあるのだ。
私もある程度の理性を獲得したる社会人であるため、幸いにもこの衝撃が怒りという愚かな感情として発散される最悪の事態はありえないが、もし小学3年生のあの日の少年がこの事実を知っていたら、きっとその期間の違いにおののき、和歌山県の方角を調べ、それまで穏やかに頬張っていたカップ型のアイスクリームを力いっぱい投げつけ叫び散らかそうかと検討していたところであった可能性を否定できるとは言い難い。
しかし冷静に考えれば、夏休みの長さは気候と関係あるのかもしれない。北海道で熱中症になる可能性はここよりも低い。思えば北海道は夜空の都合で七夕も8月7日である。特性の違う二地域を同じものさしで論じても仕方のないことである。
という説明も、きっとあの日の少年は受け入れないのだろう。今日もアイスがおいしい。
【稜】