学校での取材では学年や全校での児童生徒数を尋ねることになり、その少なさに驚くことがある。昨年度の日本の合計特殊出生率は1.30で、子どもの減少は地方のみならず日本全体の問題といえる。
GDP比では日本の6倍の規模で少子化対策に取り組んでいるハンガリーでさえ1.5程度で留まっており、生き方や社会のあり方が多様化していることも要因の一つではないかと思う。だからこそ、子どもを産み育てようと思う人を支援することが重要となる。
子育てしやすい社会は施策だけでなく、まちづくりからのアプローチもあるのではないか。遊び場となる豊かな自然環境や、地域の目による安全安心の確保もあり、地方こそ子育てしやすい面もあるのではないか。
子育て応援マルシェを開く紀北町社協が町内に提供を呼び掛けたところ、約1700点の子育て用品が集まったことは、町民が子育て世帯を応援するということになる。
担当者は継続的な開催に意欲を示している。子育て世代が定期的に集まる場所になれば、多様な企画も立てやすくなり、さまざまな団体も巻き込みやすくなる。ぜひ足を運んでみてほしい。
(R)