「瀞峡めぐり川舟クルーズ」が運航を開始した。3月30日現在では、4月1日に最初の予約が入っているという。
報道機関向けの舟に、私も乗せてもらった。晴れ空の下、静かな川面を舟が進んでいく。ウォータージェット船との違いとして水面との距離が近く、エンジンも静からしい。船頭さんの腕も熟達しているとみえて、撮影する記者の様子を見ながら、速度をコントロールしつつ安定した運航をしてくれた。
途中でカモシカが見られたのはラッキーだった。小ささからおそらくは子カモシカだろう。2艘(そう)の舟が近づいてもこわがる様子はなく、しばらくはじっとしていた。生きたカモシカを見るのは初めてで、ついテンションが上がった。
瀞峡が地域の財産であることは間違いない。奇怪な絶景に加え、カモシカという珍しい動物、青々した北山川の上を舟で進んでいく爽快感。ここにしかないものが、たくさんある。
遠方から瀞峡に来るということは、その周辺の地域にも人が寄るということ。熊野川町ふれあい公社の事業だが、今後地域をあげて応援することが大切になってくる。とても、気持ちの良いクルーズだった。
【稜】