尾鷲高校のプログレッシブコースの定員割れが気になる。今年は定員35人に対して、前期、後期試験で合格したのは19人。再募集にも志願者がいなかった。たいてい、進学コースから枠が埋まるものと考えていたが、そうではないようだ。
理由としていくつか考えられる。まず1つは、プログレより進学実績の高い学校に進学する生徒が一定数いること。紀北地区からなら松阪の高校に通えるし、伊勢高校などに進学する生徒もいる。木本の普通科はもちろん、近大付属新宮高校も競合校と言える。
2つ目は、部活に力を入れたいという場合。両立を考えると、学習面で心配という生徒も多い。また、家庭の事情で「ワンランク落として」という話も以前から聞く。3つ目は、入学当初から「できれば推薦で大学へ」と考える人。確かに、進学コースに進むと内申点が取りづらい事情があるが、より上位の学校に進路変更する場合には苦労することになる。
現状、地域の子ども、保護者のニーズと、学校が考えるコース像が食い違っているように思える。子どもの人数も減っている。尾鷲高校も学校活性化の協議会でもつくり、将来の鷲高像を考えてはどうか。
(M)