尾鷲市の学校給食で昨年12月から週1回、市内で育てられた養殖マダイを使ったメニューが出されている。学校給食週間に合わせ先日、取材した。
いわゆる高級食材。地元の食材を子どもたちに知ってもらうとともに、新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受けている養殖業者を支援しようと、市が国の臨時交付金を使ってマダイを購入した。
学校給食は、保護者に食材費を払ってもらっている。その仕組みでタイを提供すると「おそらく単価が倍になる」という。1回250円から300円程度の上積みか。
地元食材に触れる機会と言えば、アオリイカの取り組みがある。話を聞いたり、産卵床を作ったり、さばき方を教わったりする。タイでも同じことができないか。実際に食べてみると、より印象に残るのではないか。
今回も、養殖業者への支援が目的になっているように、タイの購入代金は、〝市内に落ちる〟訳で、市内でお金が循環するため全額が使い切りで終わる単なる支出ではない。全員には無理でも、例えば小学6年生の給食に出すのは無理か。ブリなど他の産品を含め、普段は給食で使われない食材の利用についても検討を求めたい。
(M)