紀北町の来年度からの施策の指針となる第二次総合計画の後期基本計画の素案が示された。前期計画からの変更点としては、各項目に関連するSDGs(持続可能な開発)が設定されている。
人間生活と自然との調和を考える「エコロジー」という考え方は1980年代から広まり、国連サミットのSDGsの採択によって自然環境に価値を見いだす風潮はさらに強まっている。投資や経済活動にもSDGsへの配慮や貢献が求められ、企業イメージやブランド力の向上につながる時代となっている。
「奇跡の清流」と呼ばれる銚子川は知名度が高く、紀北町の美しい自然の象徴としての役割が期待できる。都市部の企業が環境保全活動に関わることで評価を受けるような仕組みは、銚子川であれば可能性を見いだせる。
後期基本計画案のうち、交流、定住・移住の項目で「ワーケーションの誘致対策の検討」が追加されているが、銚子川でのワーケーションによる都市部の企業との交流と投資が望めるのではないか。既存施設の活用が難しいのであれば、付近の空き家を改修してワーケーション専用施設を用意するなど、積極的な姿勢を示すことが重要となる。
(R)