偶数月の15日は年金支給日だが、紀宝町高齢者地域見守り隊は毎月15日に町内の金融機関やスーパーの店頭で街頭啓発活動を続けている。特殊詐欺被害に遭わないよう、最近の手口の特徴や注意点を記したチラシを作成し配布。今月15日は紀宝署と合同で実施。金融機関を訪れる人たちに丁寧に説明していた。
会員の一人は、「他人事と思わず、いつ自分も被害に遭うか分からないので注意してほしい」と願う。毎月の活動を地道に継続しているおかげもあり、紀宝署管内(紀宝町・御浜町・熊野市紀和町)では今年、特殊詐欺被害の発生はない。
詐欺を企てるものは、無作為に電話をかけたりやメールを送り付けたりすることが多い。たとえ身に覚えのないことでも、言葉巧みに話されると不安な気持ちになるもの。見守り隊では、不審な電話やメールがあれば、とにかく家族や警察に相談してほしいと呼び掛ける。
被害に遭った事例では、お金を振り込んでから「おかしいな」と感じて警察に連絡するケースがあるが、この場合、お金が戻ってくることは難しい。いったん立ち止まって相談することを常に意識しておくことが大切だ。
【F】