三重県内で今年11月末までに発生した特殊詐欺は総数102件、被害総額は約1億6680万円。昨年に比べて件数で15件、被害額で約2億5070万円減っているが、なかなかなくならない。
10の類型のうち、多くが前年より減っているが、オレオレ詐欺と還付金詐欺は増えている。ともに昨年は1件で、被害額はそれぞれ約120万円と約100万円だったが、今年はオレオレ詐欺が7件発生し、被害額は11.3倍の約1350万円、還付金詐欺は35件発生し、被害は29.3倍の約2930万円で、還付金詐欺が大幅に増加している。
市役所を名乗る職員から「医療費の払い戻しがあります」などとして、ATMを操作させてお金をだまし取る手口。全国的には、昨年行われた国民1人当たり10万円の現金給付でも詐欺と思われる相談が国民生活センターなどに寄せられた。
これまでもことあるごとに詐欺の電話がかかっており、今回の〝迷走する〟子育て世帯に対する給付に関してもウソの電はがかかる恐れはある。さらに、年末は「今年中に手続きを」などと急かす手口も。「ATMで還付金は受け取れない」。十分な注意が必要である。
(J)