子どものころ、母が毎週のようにまちの図書館に連れて行ってくれた。本の虫だった母が借りる本を選んでいる間、7月に亡くなった那須正幹さんの『ズッコケ3人組』や『エルマーとりゅう』『ボルピィ物語』『ひとりぼっちのロビンフッド』『バッテリー』といった児童書をわくわくしながら読んでいた。いい思い出しかないせいか、図書館に行くと宝探しをしているような気分になる。
紀北町生涯学習センターがオープンし、海山図書室が1年2か月ぶりに再開した。木のいい香りがする新しい図書室はすてきだし、何より図書室と児童図書室が一緒になったのは喜ばしい。本を通じて家族や友人、住民がつながるような場所になればいい。
新しい図書室と多目的広場の間の道路は交通量も多く、これからは横断する人が多くなる可能性もあり、安全のために横断歩道に信号機の設置を検討してもいいのでは。
土、日の昼時の1時間が閉室となることも気にかかる。紀伊長島図書室と同じ対応で、司書の休憩時間の確保のためだと推測するが、図書室は時間の気兼ねなくゆっくり過ごせるのが理想的。人件費がかかるが、パートの雇用などで対応できないか。
(R)