先日、相野谷小学校で福祉体験学習があった。児童は車いすとアイマスク体験を通して、障がい者へのサポートの大切さと、誰もが住みやすいまちづくりについて考えるきっかけとした。
東京に住んでいたころ、駅の構内で車いすの人が人ごみの中を移動している場面に遭遇した。周りを見ても介助者はおらず、1人でいる様子。階段に差し掛かった時、どうやって下りるのだろうと思っていたら、そのままの勢いで進んでいった。
あっ落ちると思った瞬間、近くにいたサラリーマンたちがサッと車いすを支え、4人で前後左右を持って階段を下りて行った。そのまま並んで歩き、次の階段で当然のように上りをサポート。てっきり知り合いなのかなと思っていたら、階段を上り切ったあと、4人は何食わぬ顔でばらばらの方向に歩いて行った。
なんてスマートに人助けする人たちがいるのだろうと感激したと同時に、何もできなかった自分が恥ずかしくなった。もちろん、できるだけ多くの人が利用できることを目指すユニバーサルデザインは重要だが、心のバリアフリーが今すぐにできる1番大切な取り組みなのだと思う。
【織】