秋の味覚はたくさんあるが、中でも3大スイーツといえば「芋栗南瓜(いもくりなんきん)」、つまりサツマイモ、クリ、カボチャだろう。どれもほっこりした優しい甘さが魅力で、使い勝手がよいので、たくさんのお菓子に変身して製菓店やスーパーなどの店頭に並んでいる。
この3つはひとくくりにされがちだが、サツマイモは根菜、クリは果実、カボチャは緑黄色野菜であるため、どことなく似ているのにまったく別物というのが何だか不思議である。個人的にはカボチャ派なので、ハロウィンが近づくとウキウキしてくる。
「いもくりなんきん」は、江戸時代に女性の好きな物を語呂が良いように並べた「芝居蒟蒻芋南瓜(しばい・こんにゃく・いも・かぼちゃ)」や「芋蛸南瓜(いも・たこ・なんきん)」から派生したという説がある。芝居は現代のドラマやコンサートなどの芸能に通じるものがあるし、江戸時代に大衆化が進んだというこんにゃくは、今やダイエットの強い味方。たこに関しては特に女性が好きなイメージはないが、こじつけるとたこ焼きパーティは人気が高い。今も昔も女性の好みはそれほど変わっていないようだ。
【織】