新型コロナワクチン接種が進んでおり、先日全国民の半分が2回接種を終えた。紀北町は、集団接種の最終日の10月3日には8割が接種済みとなる予定。
政府は年内のワクチンパスポートを活用した行動制限緩和に言及している。未接種者への差別につながらない社会づくり、デジタル化による利便性向上、スマホを持たない人たちへの対応など懸念される点は多いが、コロナの影響は長期化すると見られており、必要な施策だろう。
仮にワクチン接種による行動制限緩和が進むとして、接種が受けられない園児や児童へのコロナの影響は気にかかる。死亡や重症化するリスクは成人と比べて低いとはいえ、多くの制限が緩和しにくいのではないか。どうしようもないが、子どもたちにより我慢をしい続ける社会になりかねない。
紀北町教育委員会が新学期を迎えるにあたって定めたガイドラインでは、デルタ株を警戒して不織布マスクの着用を推奨している。感染予防強化へ有効な呼び掛けだが、家庭に負担をかけることであり、定期的な無償提供を検討してもいいのでは。予算はかかるが、子どもたちを思いやる姿勢を見せることも行政の大切な役割だ。
(R)