新型コロナウイルス感染症への対応は行動制限緩和に向かいつつある。今回の緊急事態宣言に伴う措置は30日までだが、延長がないとすれば、まん延防止等重点措置に移行した場合でも、飲食店で酒類提供が認められたり、会食時の人数が一定数まで「リスクが低い」とみなされるようになりそうだ。気は早いが、今年は忘年会ができるようになるかもしれない。
いずれウィズコロナの段階に移行しなければならず、ワクチン接種が進んだこのタイミングが移行の一歩になる。もっとも、懸念は大きい。
ワクチンを接種していても、新型コロナにかからないわけではない。発症予防、重症化予防とともに、イスラエルでは感染防止効果が90%超という報道もあったが、日本ではどうか。行動制限緩和に関しては「感染リスクがなくなったからOK」というわけではないことに注意が必要。
もう一点。ワクチンを打たないという選択をした人、何かの事情でワクチンを打てない人が排除されるような仕組みではいけない。実質的にワクチン強制社会になってしまう。「接種していない人もこうすればよい」というガイドラインも併せて示すことが必要だ。
(M)